日本の子どもは内股歩行が特徴!海外との違いや研究結果を解説

日本の子ども、内股歩行がわずかに多い理由は?

愛知県三河青い鳥医療療育センター(岡崎市)による研究で、日本の子どもは海外の子どもと比較して、わずかに内股歩行の傾向があることが明らかになりました。この研究では、国内で初めて小学生の「歩行基準値」が年齢別に作成され、日本独特の歩行パターンが示されています。

研究でわかった歩行パターンの特徴

伊藤忠研究員と研究チームは、2018年1月から2020年3月に運動器検診を受けた6~12歳の小学生424人を対象に、3次元動作解析装置を用いて歩行パターンを解析しました。その結果、以下のことがわかりました:

  • 内股歩行の傾向:日本の子どもは歩行中に軽い内股傾向があり、この傾向は高学年になっても続きます。海外では年齢とともに外股になる傾向がありますが、日本の子どもは異なる歩行特性を持つことが確認されました。
  • 年齢別の歩行速度の変化:高学年の子どもは、低学年の子どもほど脚を大きく動かさなくても、同じ速度で歩行できることが判明しました。これは身長が高くなり、歩幅の調整が可能になるためと考えられています。

歩行と日本特有の生活習慣の関係

日本の生活習慣、例えば正座などが内股歩行に影響している可能性が指摘されています。また、日本の子どもは成長とともに歩行姿勢が変化し、11~12歳の高学年では姿勢点数が上がることが確認されました。これは、成長に伴う姿勢の改善を示しています。

正しい歩行の重要性と指導

基準値の確立により、歩行状態を正確に評価できるようになり、すり足で歩くことで転倒リスクが高まるなど、歩行姿勢の指導が重要視されています。伊藤研究員は、「運動器検診では、かかとから着地して歩く正しい姿勢の重要性を子どもや保護者に理解してもらえるよう、指導を行っています」と述べています。

まとめ

日本の子どもに見られる内股歩行は、海外とは異なる特徴であり、生活習慣や成長過程が影響していると考えられています。この研究により、歩行姿勢の基準が確立され、転倒予防や正しい歩行指導が今後さらに広がることが期待されます。

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